毛髪の悩みは様々ありますが、その原因は頭皮に関するものが多いです。そして頭皮の問題の中でも、頭皮が赤くなるものは自分自身でも気づくのが難しく、対応しにくいものがあります。そんな赤い頭皮に関するトラブルを、原因と解決策も交えて今回は解説していこうと思います。
目次
頭皮が赤いとなぜダメなのか
頭皮は白い状態が正常で、赤い状態が異常を示しています。どういうことかと言うと、頭皮が赤いということは血流が悪いサインで、色々な問題を招くトリガーになってしまうのです。
「でも、血液は赤いし、白い方が異常な状態じゃないの?」と思う方もいるでしょう。確かに激しい運動をしたり、お風呂に長時間入浴したりすると、身体の中の毛細血管が拡張して、顔が赤くなったりします。でも、頭皮の場合は別です。
頭皮は身体の中で一番上に位置していますし、血管が細いこともあって元々血流が悪いのもあり白いのです。おまけに運動や入浴をしていないにも関わらず頭皮が赤いということは明らかにおかしいです。つまり、その赤みは頭皮の血行不良で皮膚の細胞が異常な状態にあることを示しています。
そのまま頭皮が赤い状態が長く続くと、角質汚れが原因で頭皮が硬くなり、炎症を引き起こす恐れもあります。また、かゆいからといって頭を掻くと傷が付き、それを治そうと新陳代謝が高まり、皮脂の分泌が促進され、フケが発生します。そしてその負の連鎖が結果として抜け毛にも発展してしまうのです。このように、頭皮の赤みは、百害あって一利なしです。
どうして頭皮が赤くなるのか?
では、なぜ頭皮が赤くなるのでしょうか?その原因について詳しく見ていきましょう。
頭皮が赤くなる理由1.肌に合わないシャンプーを使っている
「自分は肌に優しいシャンプーを使っているから大丈夫」という人も赤みがある場合には気をつけなければなりません。頭皮に優しいと言われるアミノ酸系シャンプーでも、人それぞれで、マッチしない場合があります。更にその洗浄成分にも様々なタイプがあるので、頭皮が敏感な人ほど慎重にシャンプーを選びましょう。もしかすると、頭皮の赤みは今使っているシャンプーが合わないことが原因かもしれません。
頭皮が赤くなる理由2.洗浄力の強いシャンプーによる炎症
高級アルコール系シャンプーは硫酸系の洗浄剤を主成分とした洗浄力の強いシャンプーとして知られています。こういうタイプのものは市場に流通している割合も高いので、 多くの人がこのタイプのシャンプーを使った経験があるはずです。また、CMや雑誌など、メディアで取り上げられているシャンプーも、ほとんどがこのタイプです。
このタイプのシャンプーには 「○○硫酸」と名のつく硫酸系の成分がつきものです。あなたが今使用しているシャンプーの裏面を見てみましょう。こういった成分が配合されていませんか?硫酸系の洗浄剤は必要以上に頭皮の水分や油分を取り除くので、頭皮環境にダメージを与えてしまいます。
このタイプのシャンプーを使い続けると頭皮の免疫力が落ちるので、炎症を引き起こし、頭皮が赤くなります。洗浄力の強いシャンプーは安価ですが、それ以外にメリットはありません。炎症を起こしている人はシャンプーを変更しましょう!
頭皮が赤くなる理由3.誤った洗い方による頭皮環境の悪化
赤い頭皮はシャンプーに起因するものだけではなく、洗い方にも問題がある場合があります。ゴシゴシ洗いや爪を立て洗いなどの、力強く洗いすぎるやり方は控えましょう。また、シャンプーの原液をそのまま頭皮に付けて洗ったり、すすぎ足りないことでシャンプー成分を洗い残すことにも注意が必要です。これらの洗い方は頭皮環境を悪化させ、トラブルの原因になってしまいます。
頭皮が赤くなる理由4.皮脂の過剰分泌による炎症
ストレスや偏った食生活、睡眠不足などが原因で皮脂の分泌が多くなると、頭皮の炎症に繋がります。皮脂はもともと頭皮を外部の刺激や紫外線から守るという大切な役割があります。しかし過剰分泌の状態を放置してしまうと、酸化して刺激を伴う過酸化脂質に変化し、炎症の原因になるのです。
頭皮が赤くなる理由5.紫外線による頭皮の炎症
紫外線の刺激も頭皮には大敵です。頭皮はもともと、適量の皮脂の働きでその刺激を防いでいます。しかし、洗浄力の強いシャンプーや洗い過ぎなどで皮脂が不足してしまうと、頭皮は乾燥状態に。その状態で日中を過ごすと紫外線の影響をモロに受け、頭皮が炎症を起こしてしまうのです。また、乾燥していなくても、夏場のように紫外線が強い時期に長時間紫外線を浴び続けると炎症に繋がります。
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策
では、どうすれば頭皮が赤くなるのを予防・改善できるのでしょうか?
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策1.シャンプーを見直す
洗浄力の強いシャンプーが肌に合わなかったり、それが原因で炎症を起こしてしまったら、まずシャンプーを見直すべきです。炎症を起こした頭皮は敏感なので、ほどよい洗浄力のシャンプーに変えましょう。硫酸系の洗浄成分を配合したシャンプーは洗浄力が強すぎるため、すでに炎症を起こした方は避けるのが賢明です。頭皮に必要な水分や皮脂を残しながら汚れを落とす、アミノ酸系シャンプーなどをオススメします。
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策2.シャンプーのやり方を改善する
ゴシゴシ洗いや洗い残しも炎症に繋がります。間違った洗い方をしている人は意外と多いので、適切なシャンプー方法を学びましょう。
当たり前に思えるものもあるかもしれませんが、シャンプーのやり方は基本的に自己流が多いので、これを機会に正しいシャンプーの方法を行えているか一度見直してみてください。
- シャンプーの前にブラッシングをする
- ぬるめのお湯だけで頭皮の汚れと皮脂を洗い流す
- シャンプーの原液は掌で泡立ててから使う
- 指の腹でマッサージしながら汚れを掻き出す
- しっかりとすすいでシャンプー成分を残さない
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策3.紫外線から頭皮を守る
強い紫外線を浴びるのも炎症の原因になります。それを防ぐには、紫外線の強い地域に長時間出歩くのを控える。もしくは帽子などで紫外線を直接浴びるのを防ぐ必要があります。対応策はシンプルですが、気をつけるのが大事です。
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策4.専門医に診てもらう
赤い頭皮は頭皮が炎症を起こしていることを示し、この炎症は放置しておくと脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患にも繋がります。慢性的なかゆみや痛み、フケが大量に出るなど、症状が深刻であれば専門の病院で診てもらうのが一番です。素人判断で病状を悪化させるよりも、専門知識を持つお医者さんに頼りましょう。
頭皮の赤みを防ぐ予防対応策5.生活習慣を見直す
炎症を防ぐためには頭皮環境の改善が必要です。頭皮環境を改善するには、目先のシャンプーや洗い方よりも生活習慣が重要です。ストレスなどによる偏った食生活や不規則な睡眠など、見直す部分としっかり向き合いましょう。そういった日々の積み重ねが頭皮環境を作り上げていくのです。少しずつ、出来ることから改善していきましょう。
おわりに
今回、頭皮が赤くなる色々な原因と予防策を説明しました。意外とシャンプーに起因するものが多かったように思えますが、それだけ頭皮環境に大きく関わっているということなのです。くれぐれも洗い過ぎや自分の合わないシャンプーを使用するのを控えましょう。